話し相手

バラ   LOVE   プレゼント   

縦・横 連絡取り合うこと許さず!の職場です。まるで、隠密部屋。

多忙極まる 真っ只中ではありますが、窓からの温かい日差しは感じます。

窓の南面は中庭があり、東面は裏通り いたって日当たり良好です。

今日は 室内、結構快適です。

三寒四温と言われるとおり 昼休みの数分のお散歩は気持ち良かったーー♪

歩いていると、中庭で、補充・点検・ごみの回収 と 忙しそうな自販機業者さんの姿を見ました。

広い敷地を回った後2階へ行くと、タオルを首に掛け、汗をフキフキ床に体を摺り寄せる、先の自販機業者さんの姿が見えました。

部屋に戻りしばらくして、トントンと扉を叩く音!

「どうぞ」

と 私が答えると

「・・・・・」

小さな声で聞き取れません。

右横の重厚な表札と 殺風景な扉のアンバランスに戸惑っているのかな?

「どうぞー!」

と 私、大声で再度お返事をしました。すると

「すみません。あまりにも手が汚れていますので、ココを開ける事が出来ません。」

と 言う声!

まぁ奥ゆかしいこと、図々しく入ってくる不気味な方よりまだマシかな?!一体誰じゃ!

私、恐る恐る扉を開けました。すると先ほどから四苦八苦していていた自販機業者さんではありませんか。

故障の原因のお知らせと立替代金のお支払いに立ち寄ってくださいました。

その他、問い合わせたいことがあるとおっしゃるので、 求めている関係事務所の案内を、簡単に口答で済ませました。

彼は、扉越しから見る書類の山にびっくりしたのでしょうね。

「忙しい中、お手数をお掛けしました。お詫びをしなければ・・・」

とおっしゃいます。

「お詫び? では、手を見せてください。」

彼、首を傾げます。・・・?・・・ そっと 手のひらをを見せてくれました。

「働き者の綺麗な手をしているじゃない!」 「ついでに、デジカメも」

と お願いしました。

すると、今度は、手の甲を差し出してくれました。

働き者の奇麗な手

変わった人だなって思ったでしょうねー。

だって、私、話し相手がいないんだもん……

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